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葬儀の知識

葬儀で宗派がわからない場合の確認方法と対処法

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こんにちは。静岡の葬儀社 富士葬祭です。

 

日本では多くの家庭で仏式葬儀を選択しますが、仏教には複数の宗派があり、しかも普段はあまり意識していない方が多いです。

そのため、いざ葬儀を行う際に「うちの宗派って何だったかな?」「菩提寺はあるのかな?」と宗派がわからず困ってしまったり、それにより思わぬトラブルにつながってしまうことも。

 

今回は、葬儀の宗派がわからない場合の問題点や確認方法、さらにどうしても宗派が特定できない場合の対処法についてご紹介します。

いざというときに慌てないために、ぜひ参考にしてください。

お寺でお経

葬儀で宗派がわからない場合に起きる問題とは

宗派がわからなくてすぐに起こるのは、葬儀の準備が進められないという問題です。

 

葬儀は同じ仏教でも宗派によって儀式の形式や作法、読経の内容などが異なります。

宗派がわからないと、どのお寺に依頼すべきか、どのような形式で葬儀を行うべきかを決められません。

葬儀社との打ち合わせでも、「ご希望の宗派は?」と最初に尋ねられることが多く、宗派が不明では僧侶の手配ができず、葬儀の日程がなかなか決定できないおそれもあります。

 

さらに深刻な問題となる可能性があるのが、納骨時のトラブルです。

 

葬儀終了後に先祖代々のお墓がある菩提寺が判明した場合、別の宗派で葬儀を行なっていると、菩提寺のお墓に納骨できなくなることがあります。

お寺の墓地は主にその宗派を信仰する檀家のための場所であり、異なる宗派の戒名を持つ方の遺骨を受け入れてもらえないケースがあるのです。

 

改めて菩提寺でお葬式をあげ直して戒名を付け直す必要があり、追加の費用がかかってしまいます。

あるいは、新たに別のお墓を探さなければならなくなるケースもあるでしょう。

 

宗派をきちんと確認しておくことは、葬儀後のこうしたトラブルを未然に防ぐために重要です。

 

参列者の立場で、故人様の宗派がわからない場合

葬儀に参列するときに、故人様の宗派がわからず、マナーや作法が気になるというケースもあるでしょう。

 

葬儀の作法では、宗派によって正式な数珠や香典袋の表書き、使ってはいけない言葉などが異なります。

しかし、参列者の立場であれば、故人様の宗派がわからないまま参列したとしても大きな問題となる可能性は低いでしょう。

 

数珠については、略式数珠であれば宗派にかかわらず使用できます。

香典の表書きも、仏教なら「御香典」と書けば宗派を問わず使えます。

 

また、お悔やみの言葉では、仏教の浄土真宗の場合は「ご冥福をお祈りします」という表現は適さないため、避けたほうが良いです。

 

宗教や宗派ごとの葬儀の作法やマナーの違いは「葬儀の宗教による違いとは?種類ごとの特徴とマナーを解説」でも詳しくご紹介しています。

ぜひあわせてご覧ください。

 

 

葬儀の宗派がわからない場合の確認方法

宗派を確認するには、以下のような方法があります。

一つずつ確認してみましょう。

 

菩提寺に確認する

基本的には菩提寺が信仰している宗派が、その家の宗派です。

先祖代々のお付き合いがあるお寺(菩提寺)がわかっている場合は、そのお寺の宗派を確認するか、直接問い合わせましょう。

 

親戚に確認する

宗教や宗派は先祖代々受け継がれていることが多いため、姓を継いでいる親戚に聞いてみましょう。

「菩提寺はどこか」「先祖のお墓はどこにあるか」といった質問から、宗派が判明することもあります。

 

お墓を確認する

お墓の竿石(一番上の部分)には、「先祖代々之墓」などの文言に加え、宗派特有の言葉や梵字が刻まれていることがあります。

 

例えば、真言宗なら「南無大師遍照金剛」、浄土真宗なら「倶会一処」、日蓮宗なら「南無妙法蓮華経」など。

このような言葉から宗派を推測することもできます。

 

仏壇や位牌を確認する

仏壇には「ご本尊」と呼ばれる仏像や掛け軸が祀られており、これが宗派によって異なります。

例えば、真言宗なら大日如来、浄土宗・浄土真宗なら阿弥陀如来、日蓮宗なら大曼荼羅などが本尊となっています。

 

また、位牌に刻まれた戒名からも宗派の特徴がわかることがあります。

主な宗派に見られる戒名の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 浄土宗:戒名に「誉」という文字が含まれ、頭に梵字「キリーク」が入ることが多い
  • 浄土真宗:法名には「釋(釈)」の文字が入る(位牌ではなく法名軸や過去帳に記載)
  • 日蓮宗:戒名に「日」「法」「妙」という文字が使われることが多い
  • 真言宗:戒名の頭に梵字「ア」、子供の場合は梵字「カ」が入ることが多い

 

 

どうしても葬儀の宗派がわからないときは

祈る僧侶

さまざまな方法を試しても宗派が特定できない場合もあるでしょう。

そんな中で葬儀を進めるためには、以下のような対応があります。

 

親戚の宗派に合わせる

日本では伝統的に、本家の宗派を分家が引き継ぐことが一般的でした。

そのため、姓を継ぐなど本家にあたる親戚の宗派に合わせることは、自然な選択といえます。

 

宗派を新たに選ぶ

菩提寺がない場合は、新たに宗派を決めることも可能です。

教えに共感できる宗派や、自宅近くのお寺の宗派を選んでみてはいかがでしょうか。

 

無宗教葬を選択する

近年では、価値観の多様化により宗教儀礼を重視しない葬儀形式も選ばれるようになってきました。

故人様の遺志として、宗教儀礼にこだわらない葬儀を望まれる方も増えています。

 

ただし、無宗教での葬儀を検討する場合、トラブルを防ぐために家族や親族の理解を得ておくことが重要になります。

特に年配の親族は伝統的な宗教的儀式のある葬儀を望む場合もあるため、事前に話し合いをしておくと良いでしょう。

 

なお、どの選択肢を選ぶ場合でも、お墓の問題には注意が必要です。

先ほどもお伝えした通り、あとから菩提寺が判明した場合に、「ほかの宗派で葬儀を行なった方の納骨はできない」「戒名を授けなければ納骨はできない」とトラブルになる可能性がありますので、事前の確認が大切です。

 

 

葬儀の宗派がわからない場合は順に確認を。新たに決める選択肢も

葬儀の宗派がわからないと、内容を決定したり僧侶の手配ができず葬儀の準備が進められない、あとから菩提寺が判明したときにそこへ納骨できないといったトラブルが起こる可能性があります。

 

宗派の確認は菩提寺へ問い合わせるのが確実ですが、菩提寺がない場合には親戚への確認、墓石の確認、仏壇や位牌のチェックなどの方法から調べることもできます。

 

どうしても特定できない場合は、納骨のトラブルについて注意が必要ですが、親戚の宗派に合わせる、新たに宗派を選ぶ、無宗教葬で執り行うなどの選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。

 

葬儀は故人様を送る大切な儀式です。

宗派の問題で後悔することがないよう、元気なうちに家族で宗派や希望について話し合っておくことをおすすめします。

 

静岡県の葬儀は、富士葬祭におまかせください。

いざというときに慌てないためにも、葬儀場の見学や事前相談も承っております。

 

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