妊婦の葬儀参列は問題ない？迷信や考慮したいポイントを紹介

こんにちは。静岡の葬儀社 富士葬祭です。

 

「妊婦は葬儀に行かない方がいい」という話を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。

妊娠中に身近な方の訃報を受けたとき、葬儀へ参列すべきかどうか、悩む方は少なくありません。

また、妊娠中は、昔からの言い伝えはもちろん、体調やマナーとしての服装についても気になるところです。

 

今回のコラムでは、妊婦が葬儀に参列することにまつわる考え方や注意点、服装の選び方まで、わかりやすくお伝えします。

故人様を想う気持ちを大切にしながら、ご自身と赤ちゃんにとって安心できる判断ができるよう、参考になれば幸いです。

妊婦が葬儀に参列しても問題ない

まず結論からお伝えすると、妊婦が葬儀に参列すること自体に問題はありません。

妊娠していることを理由に、故人様を偲ぶ気持ちや遺族への弔意が変わることはないからです。

 

体調が良好で、医師からも日常生活に支障がないと言われている場合は、安心して参列していただけます。

 

「妊婦の参列を控えるべき」という迷信の由来は思いやり

一部の地域では、今でも「妊婦は葬儀に参列すべきではない」という迷信が残っていることも事実です。

 

具体的には以下のような迷信を聞いたことはないでしょうか。

• 妊婦が葬儀に参列すると赤ちゃんが霊に憑りつかれる
• 妊婦が葬儀に参列すると赤ちゃんにあざができる
• 妊婦が葬儀に参列すると赤ちゃんがあの世に連れて行かれる

 

こうした迷信には科学的根拠はありません。

そもそもこれらの迷信は、妊婦を遠ざけるためのものではなく、母体や胎児を思いやる気持ちから生まれたと考えられています。

 

昔の葬儀場は現在ほど設備が整っておらず、寒い環境や感染症のリスクが高い場で長時間過ごすことも多くありました。

そうした事情から「無理に参列しなくても良い」という配慮が、次第に「妊婦は参列してはいけない」という言い回しに変わっていったといわれています。

 

これらの迷信に対する対処法として、「鏡の反射面を外側に向けてお腹に入れる」「赤い布をお腹に巻く」「刃物を身に着ける」といった風習も伝えられています。

鏡や刃物には邪気を払う力、赤い色には魔除けの力があると信じられてきました。

 

これらもあくまで迷信ですが、気持ちの安心のために取り入れる方もいらっしゃいます。

 

妊婦が葬儀に参列する際に考慮すべきこと

妊婦が葬儀に参列することは可能ですが、体調や周囲の状況を踏まえて無理のない判断をすることが大切です。

妊婦が葬儀に参列する際に、特に注意すべき点をご紹介します。

 

体調変化への備え

妊娠中は体調が変化しやすく、つわりや貧血といった症状が突然現れる場合があります。

妊娠初期のつわりがひどい時期や、妊娠後期でお腹が重くなった時期は特に注意が必要でしょう。

 

線香の煙や香りで気分が悪くなったり、長時間の参列で体調を崩したりする可能性もあります。

参列する際は、いつでも休憩や退席ができるよう、出入口に近い席を選ぶなどの準備をしておくことをおすすめします。

 

周囲への気配り

妊婦が葬儀に出席することを心配する方もいます。

特に妊娠中期以降はお腹も目立ちやすくなるため、参列者の目が気になることも。

 

万が一体調を崩してしまった場合、遺族やほかの参列者に心配や負担をかける可能性もあるため、事前に家族や親戚と相談し、理解を得ておくと安心です。

 

地域の風習や年配者への配慮

地域によっては、妊婦の葬儀参列に否定的な考えを持つ方もいらっしゃいます。

特にご年配の参列者が多い場合は、迷信を気にされる方が多いかもしれません。

 

このような状況で不安があったり、参列を迷ったりする場合は、地域の習わしに詳しい親族などに相談するのが良いでしょう。

葬儀に直接参列しなくても、弔電や香典、後日の訪問など、気持ちを伝える方法はほかにもあります。

 

 

妊婦が葬儀に参列する際の服装

妊婦が葬儀に参列する際は、一般的な喪服のマナーを守りつつ、体への負担を減らせる服装を心がけましょう。

 

締め付けず動きやすい服装が基本

お腹を締め付けないゆったりとした服が基本です。

妊娠初期で体型の変化が少ない場合は通常の喪服でも対応可能ですが、無理のないサイズを選ぶようにしましょう。

 

妊娠中期以降は、マタニティ用の喪服や、黒や紺など落ち着いた色のシンプルなワンピース、パンツスーツなどでも問題ありません。

購入が難しい場合は、レンタルサービスの利用も便利です。

 

また、妊婦は体を冷やさないことが大切。

冬場はもちろん、夏場でも会場の冷房対策として、カーディガンやストールなどの羽織物を用意しておきましょう。

 

靴は歩きやすく、転倒防止を重視

妊娠中は転びやすくなるため、足元にも注意が必要です。

 

ヒールの低い黒い靴を選び、歩きやすさと安全性を優先してください。

普段から履き慣れた靴で参列するのが安心です。

 

靴下やタイツも、黒の無地のものを選びましょう。

 

バッグ・小物の準備も

バッグは光沢のない黒い布製のものを選び、必要最小限の荷物にとどめます。

飴やハンカチ、タオルなど、体調管理に必要なものは多めに持っておきましょう。

 

アクセサリーは結婚指輪以外は外すのが一般的です。

時計を身につける場合は、シンプルで落ち着いたデザインを選びましょう。

 

葬儀に参列する際の基本の服装については、こちらもご参考ください。

葬儀の服装マナーを確認！男女別・立場別の服装や気をつけたいポイント

 

 

妊婦の葬儀参列は問題ないが体調最優先で判断を

妊婦が葬儀に参列することは決してタブーではなく、ご自身とお腹の赤ちゃんの体調を第一に考えた上で判断することが大切です。

 

体調の変化に備えて無理はせず、こまめに休憩できるような場所を選びましょう。

また、周囲の理解を得るために、事前に家族や親戚と相談しておくと安心です。

 

服装はお腹を締め付けないゆったりとした喪服を選び、転倒を防ぐために歩きやすい靴を履きましょう。

冷え対策として羽織物やカイロなどの準備もおすすめです。

 

昔ながらの迷信に惑わされず、現代の環境に合った形で、故人様への思いをしっかり伝える方法を選びましょう。

参列する場合も、無理せず周囲への配慮を忘れずに、穏やかな気持ちで臨んでくださいね。

 

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